漫才の作り方 ~その⑤~「ツッコミ」
ツッコミはどんな言葉でつっこむかの「ワード」も大事ですが、タイミング良く、勢い良く、ツッコむということがまず始めにやることだと思います。
普段からツッコミなれていない人に向けて練習方法を書きます。
ツッコミどころを逃してしまう、声が小さくてボケに負けてしまう。。
せっかく今まで丁寧にネタをふって、渾身のボケを出して、ツッコミをミスしてしまうと台無しになります。
ツッコミがしっかり決まることで、漫才の形ができます。
お客さんにここが笑いどころだよー。と伝えてあげる役目でもあります。
じゃあどうすればいいのか・・・
それは「なんでやねん!」です。
漫才の代名詞「なんでやねん!」。。
なんで「なんでやねん」やねん!(笑)
とツッコまれそうですが、すごい練習になりますよ!
なにが良いかというと、2つあります。
1つ目は、ツッコミをいれるタイミングの練習になる。
どこで、どんな言葉でツッコもうとか悩まなくていいんです。
まずボケがきたら「なんでやねん!」と元気よくツッコんでみる。
漫才はリズムなので、まずは漫才の流れに慣れることが大事です。
2つ目は、「なんでやねん!」だけで色んなツッコミができる。
なんでやねん!を怒ってる感じに言ってみたり、優しく注意する感じで言ってみたり、
冗談っぽく笑いながらいってみたり、ツッコミの色んな感情の練習ができます。
漫才にメリハリをつけるには「感情」の表現が大事です。
感情がしっかり前に出てて、それがお客さんに共感してもらえることで面白いと感じてもらえます。
とっさに様々な感情を前に出せるようにするのは、けっこう難しいです。
タイミングも、例えば声のトーンを間違えたり、早すぎたりしてもいけません。
まずは「なんでやねん!」で慣れてから、自分流のツッコミを考えていけば良いと思います。
少しずつやっていくうちに、自分はどんなツッコミをしたいかっていうことが分かってくると思います。
練習の時は、恥ずかしがらずに大げさに「なんでやねん!」とツッコんでみよう!
漫才の作り方 ~その④~「ボケ」
いよいよボケについて書きます。
ボケは一番重要だと思っています。
野球でいう所のヒットやホームランを打つ場。いかに良いボケが出せるかで、勝負が決まってくると思います。
人によっては、ツッコミに合わせてボケを考えるという人もいますが、僕はボケを先に考えてネタを作ります。
まず、「お題」を決める。(先ほどの病院を例にします。)
↓
病院に関するボケを5つくらい考える。
↓
そのなかで面白い順にボケを並べる。
↓
あとは、ボケに合わせてネタフリ、ツッコミを考える。
と、こんな感じでネタを作ります。
まずはボケを考えようということですが、そのボケをどうやって考えればいいのか分からんー!という方のために、考え方を教えます。
例えばお題を、「病院」で考えて全然ボケが思いつかなかった時。
もっとお題を細かくすると考えやすくなります。
「受付」とか「診察」、「手術」とか。。
それでも思いつかないときは、もっと細かくします。
「診察券」、「聴診器」、「病名」とか。。
それでも思いつかないときは、お題を面白くします。
「理不尽な受付」とか「なよなよしてる医者」、「初手術」とか。。
自分で自分に大喜利のお題を出して、面白い解答を出すみたいな感覚です。
その大喜利の解答のおもろい順にネタを構成する。
漫才の始まりの方は分かりやすいボケ、終盤にかけてどんどん面白くなってく漫才。
これが理想の形です。
でも、思いついたり、書いてみたりするけど、これが本当に面白いのだろうか?と不安になることがあると思います。
大丈夫。そんな時は、自分と相方を信じて!
自分だけ信じていてもダメ。漫才は二人で作るもの。相談もたくさんすれば良い。
二人でならやれる。一人じゃない。という気持ちが大事だと思います。
これが面白いんだー!と自信をもってボケてみよう!!
漫才の作り方 ~その③~「ネタフリ」
じゃあどうやってネタフリを強くして行って、お客さんに話しをきいてもらえるのか。
それは「素直さ」です。
あの子なんかアホっぽいけどなんかええ子やな~、ちょっと話し聞いたろかな~。という気持ちにさせることが大事です。
人が人の話しを聞くときって、どっかその人の魅力をさがしているんだと思います。
ネタフリは話題の部分なので、どっちかが話題を切り出します。
お題に合った「話題」。
例えばお題が病院の時のネタ。(Ⓐがボケ、Ⓑがツッコミ)
Ⓐ こないだ病院行ったけど、すごいな。
Ⓑ 何がよ?
Ⓐ 受付の女の人の優しいこと!
Ⓑ ほうほう。
Ⓐ 丁寧に案内してもらって、もう感動したわ。
Ⓑ それはよかったやん。
Ⓐ 「あっ、そちら突きあったって右にいってもらって、いや左じゃないんです。右の・・あっそこじゃないんですよ。」(受付の女性の感じで)
Ⓑ どこ案内してもらってんねん。
Ⓐ いやトイレの場所。
Ⓑ スッと行けや!恥ずかしいな!
この完璧な事例をもとに進めていきましょう。(笑)
これは漫才の最初の部分として書きました。
Ⓑの「どこ案内してもらってんねん。」という所までが、ネタフリです。
そしてボケて、ツッコミという流れです。
ネタフリの部分で大事なことは、最初の1ボケまでを丁寧に作るということ。
Ⓐのボケの人がネタフリとなる話題を切り出します。
→この時に「素直さ」「人間味」を入れると、その人らしさが出るので、ただ話すより伝わります。伝えたいんだ!という気持ちを込めよう!
Ⓑのツッコミの人があいづちを入れます。
→あいづちは短めに、話題を進める人のジャマをしないように、軽く聞き返すくらいにしときます。
そして自信をもってボケます。
最初の1ボケがすべると非常につらいです。
1ボケ目で笑ってもらえるように、ボケも最初はわかりやすいものが良いです。
1つボケれたら、立て続けに3つくらいボケる。
そしてまたネタフリをしてボケる。
その繰り返しで漫才の中で笑いを取っていきます。
ネタフリが長すぎてもお客さんにあきられるので、「短く、分かりやすく。」そして1つ目のボケまで、怖がらずにしっかりネタをふる!
途中で変に笑いを取りにいったりしない。
ちゃんとお客さんに漫才の流れを見せる。
堂々と自分たちの間で、伝える。
丁寧なネタフリが良いボケにつながるんだ!!という気持ちでやってみよう!
漫才の作り方 ~その②~「ネタのお題を決めよう!」
「若者の気持ちを尾崎豊は歌った。オレはそれを漫才で伝えるんだーー!!」
19才で大阪に上京した当時の僕がおもっていたことです。(笑)
だったら歌手やれよ!!って話しなんですが、若いから気持ちが前へ行っちゃってました。。(笑)
いきなり「なんか面白いことないかな」って考えても何も思いつきません。
まずは何について話すかの、お題が必要です。
そのお題の中で、ボケたり、ツッコんだりします。
ネタのお題は、シンプルでみんながわかりやすいものの方が伝わりやすいと思います!
もちろん熱い気持ちも大事ですが、テーマとは別です。
例えば、「病院」、「居酒屋」、「夏の風物詩」とか。。
みんなが一言聞いてパッと頭にイメージできるものの方が、いちいちお題の説明をしなくて済むし、ネタフリとして強いです。
漫才はネタフリ→ボケ→ツッコミという順番で進んでいきます。
ネタフリが弱いと、ボケが伝わりません。
ボケを強調させるためにも、ネタフリをしっかりしたものにしないといけません。
お題がみんなにわかってもらえたうえで、ネタフリがしっかりできて、ようやくボケが出せます。
僕が大好きな島田紳助さんがこう言ってました。
「急に若いにーちゃん2人出てきて、いきなりバーン大爆笑。そんなんあり得へんで。」
お客さんににどーやって自分たちのことをわかってもらうか工夫しなきゃいけないよ。ということを言われていました。
まずは簡単なものをお題にして、そこから話しをどんどん広げていこう!
漫才の作り方 ~その①~「はじめに。」
漫才をやるうえで大事にしてほしいことは、「自分らしさ」です。
本当の自分を見せることで、お客さんに聞いてもらえるし、やっとウケる準備ができるからです。
自分じゃない、なんか無理しているな、という状態では人の心には届きません。
人の心に届いてから、笑いが生まれます。
笑うか、笑わないかは、そこからその人が決めます。
まずは自分の話しを聞いてもらうために、ウソ無しの本当の「自分らしさ」で勝負しよう!
話すのが苦手な人は、普段友達や家族としゃべっている感じで話すとか。
人見知りの人は、無理に明るいキャラを演じることもないし。
面白い!と思うことはみんな違うんだから、わざわざ合わせようとしなくて大丈夫。
今の自分で、今おもしろいと思ったことを、笑いにしていこう!!
じゃあ、素の自分なら何でも言ってもいいのか?と言われればそうではありません。
人を傷つけるようなこと、人が言われたくないこと、は言ってはいけません。
もちろんネタでいじったりするのもダメです。
人をけなして笑いにするのは笑いではなくイジメです。
自分はそんなつもりで言ったんじゃないのに、、と言っても受け手側がイヤな思いをしていたら、それはアウトです。
もしも、傷つくようなことを言ってしまったら、すぐに謝りましょう。
「ごめんなさい。」と素直に謝ることも大事です。
「笑い」はとっても平和な空間です。
まず自分が温かい気持ちの状態で話すことが、第一歩だと思います。
どーやって面白いことを言うか、、の前にまずは相手を思いやる温かい気持ちで話すことから始めてみてください。
そのうちに、人はどういう時に笑うのかとか、みんながどーやって笑わせているかが見えてくると思います。
「自分らしさ」も分かってくると思います。
まずは一生懸命に自分と向き合おう!!
「漫才ってめっちゃステキやん!!」
「はいどーも!兄ちゃんです!」
漫才始めたばっかの頃は、緊張で「はいどーも」の声が震えまくってた兄ちゃんです。(笑)
漫才は楽しいです(^^)
見るのも楽しいし、実際にやってみるのも楽しいです。
自分の考えたネタが人に受けた時、もうめっちゃ気持ち良いです!!
人前で何かやるっていうことはとても緊張しますが、勇気をもって一歩踏み込んだ時、今までとは違う新しい景色が見れます。
自分が成長したようにも感じます。
初めての舞台の時は、すごい緊張したけど、全力でやれて、しかもお客さんが笑ってくれて、今も忘れられないくらい最高でした。
二人で揃って漫才師みたいにやる機会はなかなか無いと思いますが、普段の友達との会話の中で、ネタをふったり、ボケたり、ツッコんだりはできると思います。
会話の中で「言葉遊び」をしている感覚で結構楽しいです!
普段なかなか面白いことを言うキャラじゃないって言う人や、人見知りでそもそもあまり話さないって言う人に、ぜひ挑戦してほしいなあと思います。
友達と笑いを共有できる時間って、とても平和だし、笑いあえるし、なんか良いですよね。
そんな時間が僕は大好きです(^^)
少しでもそんな時間が増えるように、漫才の作り方を紹介して、どうやって会話の中で笑いを生み出していくのか、参考にしてほしいなあと思っています。
ボケの作り方、ツッコミの仕方、話の流れ(ネタフリ)など細かく説明していきますので、これから漫才師を目指す!っていう人にもぜひ見ていただければと思います。
笑いが生まれるときは、お互いの安心感があってこそです。
笑っても良いんだ!という空気の中で笑いが生まれます。
こんなお手軽で、平和なことは他にないんじゃないでしょうか。
お互いが笑顔になれる、、、
「漫才ってめっちゃステキやん!!」
自己紹介します!!
こんにちは!
はじめまして。兄ちゃんと言います。ちなみに本名ではありません。(笑)
僕は子供のころの夢が、お笑い芸人でした。
きっかけは小学校5年の時にワンナイというコント番組を見て、ドハマりしたことです。
当時はリアルタイムで見て、録画で見て、面白かった内容をノートに書き、それを友達と遊びでやってみる。ということを繰り返していました。
そんなことをしていると、あることを思います。
「お笑いって人前でやるのも楽しいし、みんなも笑ってくれるし、なんか得だな~。」
そう思うようになってから、将来はお笑い芸人になろうと心の中で決めていました。
しかし僕は人見知りで、なかなか人に心を開くことができず、しゃべりが全然上手じゃありませんでした。
もちろん友達も少なかったです。(笑)
人見知りのせいか、自分一人で悩むことがとても多く、とても生きづらさを感じていました。。
それでも夢は変わらず、19才になった年に僕は大阪に上京し、吉本がやっている芸人養成所に入りました。
何もわからなかった僕は、とにかく漫才のことを勉強しました。
どうやったら面白いネタが書けるのか、どう人前で表現すれば笑ってくれるのか、それを自分なりに研究し続けました。
初めてお客さんの前で漫才をしたときは、たくさん笑ってくれて今も鮮明に覚えています。とにかく最高でした!
でも約4年芸人として活動して、自分は芸人でご飯を食べていくことはできないと分かり、夢をあきらめて地元に帰りました。
僕は夢をかなえることはできなかったです。
とてもくやしかったし、才能の部分で他と比べて負けていました。
地元に帰ったときは、すごく落ち込んでいました。
でも1つだけ、周りの人から言われてうれしかったことがあります。
「面白くなったね!」
この言葉は僕にとって、今まで大阪でやってきたことが無駄じゃなかったんだと思える救いの一言でした。
大阪時代はあまり言われなかったですが、以前の僕を知っている地元の人たちからよく言われるようになりました。
気づけば人見知りをする自分はいなくて、人と関わることが好きになっていました。
知らない人でも、仲良くなるスピードが速くなりました。
「やっぱり笑いの力はすごいな!」
僕は漫才・お笑いが大好きです。
他の人にもぜひ、漫才やお笑いの良さを知ってほしいと思いブログにすることにしました。
そして、人見知りで悩んでいる人、コミュニケーションの取り方で悩んでいる人に、少しでもアドバイスになるようなことを書きたいと思っています!
人見知りで学生時代、生きづらさを感じて悩んでいた自分がいました。
当時の僕と同じような悩みを持っている方に、このブログが少しでも参考になればと思います。
どーぞ、よろしくお願いします!